まず、Gaussian 09 インプットファイル名は「SF6.gjf」とした。 モデル化学をRHF、基底関数を3-21Gとし、構造最適化と振動解析計算を実行した。分子座標はCartesianで記述した。
インプットファイルは TeraPad で編集した。以下に Gaussian 09 インプットを示す。
# RHF 3-21G opt freq
SF6
0 1
S 0.000000 0.000000 0.000000
F 1.560700 0.000000 0.000000
F -1.560700 0.000000 0.000000
F 0.000000 1.560700 0.000000
F 0.000000 -1.560700 0.000000
F 0.000000 0.000000 1.560700
F 0.000000 0.000000 -1.560700
これを Gaussian 09 で計算すると、以下の結果が得られた。
E(RHF) : -988.69229617 a.u.
Point Group : Oh
S-F 結合距離 : 1.61192 Å
対称伸縮振動 : 817.3510 cm-1
縮重伸縮振動 : 783.7557 cm-1
縮重伸縮振動 : 1155.4678 cm-1
縮重変角振動 : 542.8138 cm-1
縮重変角振動 : 458.3970 cm-1
縮重変角振動 : 307.3144 cm-1
六フッ化硫黄は、正八面体の対称を持っているので Oh 対称性となる。
文献値*1によると、S-F 結合距離は 1.5607 Åである。
文献値*2によると、対称伸縮振動は 774 cm-1、縮重伸縮振動は 642 cm-1、縮重伸縮振動は 948 cm-1、縮重変角振動は 616 cm-1、縮重変角振動は 525 cm-1、縮重変角振動は 347 cm-1である。
以下に、構造最適化された六フッ化硫黄と各振動のアニメーションを図示する。
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図1 構造最適化された六フッ化硫黄 |
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図2 六フッ化硫黄の対称伸縮振動のアニメーション |
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図3 六フッ化硫黄の縮重伸縮振動のアニメーション |
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図4 六フッ化硫黄の縮重伸縮振動のアニメーション |
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図5 六フッ化硫黄の縮重変角振動のアニメーション |
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図6 六フッ化硫黄の縮重変角振動のアニメーション |
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図7 六フッ化硫黄の縮重変角振動のアニメーション |
引用文献
*1 日本化学会編, 改訂4版 化学便覧 基礎編, 丸善, II-654 (1993).
*2 日本化学会編, 改訂4版 化学便覧 基礎編, 丸善, II-585 (1993).