まず、Gaussian 09 インプットファイル名は「NH3.gjf」とした。 モデル化学をRHF、基底関数を3-21Gとし、構造最適化と振動解析計算を実行した。分子座標はZ-matrixで記述した。
インプットファイルは TeraPad で編集した。以下に Gaussian 09 インプットを示す。
# RHF 3-21G opt freq
NH3
0 1
X1
N2 1 1.0
H3 2 R1 1 A1
H4 2 R1 1 A1 3 A2
H5 2 R1 1 A1 3 -A2
R1=1.0
A1=105.0
A2=120.0
二面体角A2(D1でもよい)の下は空行を2行必要とする。Xはダミー原子である。
これを Gaussian 09 で計算すると、以下の結果が得られた。
E(RHF) : -55.87220348 a.u.
Point Group : C3v
N-H 結合距離 : 1.00258 Å
H-N-H 結合角 : 112.41453 °
全対称伸縮振動 : 3644.6556 cm-1
全対称変角振動 : 853.0635 cm-1
縮重伸縮振動 : 3801.1232 cm-1
縮重変角振動 : 1857.7323 cm-1
アンモニアは主軸 C3
にそれを含む対称面 σv をもっているので C3v 対称性となる。
文献値*1によると、N-H 結合距離は 1.012 Å、H-N-H結合角は 106.7 °である。
文献値*2によると、全対称伸縮振動は 3337 cm-1、全対称変角振動は 950 cm-1、縮重伸縮振動は 3444 cm-1、縮重変角振動は 1627 cm-1である。
以下に、構造最適化されたアンモニアと各振動のアニメーションを図示する。