まず、Gaussian 09 インプットファイル名は「H2O.gjf」とした。 モデル化学をRHF、基底関数を3-21Gとし、構造最適化と振動解析計算を実行した。分子座標はZ-matrixで記述した。
インプットファイルは TeraPad で編集した。以下に Gaussian 09 インプットを示す。
# RHF 3-21G opt freq
H2O
0 1
H1
O2 1 R1
H3 2 R1 1 A1
R1=0.96
A1=104.5
H-O-H角の下は空行を2行必要とする。
これを Gaussian 09 で計算すると、以下の結果が得られた。
E(RHF) : -75.58595976 a.u.
Point Group : C2v
O-H 結合距離 : 0.96668 Å
H-O-H 結合角 : 107.67868 °
全対称伸縮振動 : 3812.10 cm-1
全対称変角振動 : 1799.37 cm-1
逆対称伸縮振動 : 3945.53 cm-1
水分子は主軸 C2 (2回転軸C2) をもち、それを含む対称面σv をもっているのでC2v 対称性となる。
文献値*1によると、O-H 結合距離は 0.9578 Å、H-O-H 結合角は 104.478 °である。
文献値*2によると、全対称伸縮振動は 3657 cm-1 、全対称変角振動は 1595 cm-1 、逆対称伸縮振動は 3756 cm-1 である。
以下に、構造最適化された水分子と各振動のアニメーションを図示する。
図1 構造最適化された水分子
図2 水分子の全対称伸縮振動のアニメーション
図3 水分子の全対称変角振動のアニメーション
図4 水分子の逆対称伸縮振動のアニメーション
引用文献
*1 日本化学会編, 改訂4版 化学便覧 基礎編, 丸善, II-653 (1993).
*2 日本化学会編, 改訂4版 化学便覧 基礎編, 丸善, II-582 (1993).
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